ブーツについてのQ&A

Q.予算は?どこで買うの?
A.定価で買うのならブーツ本体は4〜5万円。プロテクターは初心者用の3点セットが3〜5千円程。
できればヘルメットも欲しい所。ヘルメットは6千円くらいかなぁ?安いのなら3千円以下で買えるものがある。合計5万〜ってトコかな?
特価品を狙うのもあり。安いものなら3万以下で買える時もあるかな?
他にオークションってテもあるけど、アグレッシブスケートは非常に数が少ないみたいだよ?自己責任でどーぞ。

どこで買うかって?お近くのスポーツ店に・・・・はまずないはず。仮にあったとしても古いのが定価で売ってたりする。
専門ショップ?まぁ無いでしょ。
ほとんどの人が通販を利用する事になるはずです。
通販に不安を抱く人もいるかもしれないけど、ここで紹介するショップならまず大丈夫。
ショップによってはサイズが合わなかったら交換どころか、交換の際にかかる輸送料までショップ側が負担してくれる所まであります。
まずはショップサイト巡りしてみよう。どれを買おうか迷うのもとっても楽しいぜ!?(現在はWebショップが非常に減ってしまったため、実質ディーポート一択です)

ディーポート
j−sk8
パパス 

Q.高くね!?
A.オモチャのインラインを基準にしてませんか?
スキー・スノーボードなどの投資と比べるとずっと安いと思うのですが。
他のアクションスポーツと比べた場合は・・・

BMX−激安のエントリーモデルが4万円程。上達する程パーツを交換したくなるもので、パーツだけで5万を越える物があるとか?
上級者が使っているチャリは10万を越える物も少なくないらしい・・・・。盗まれると絶望するね・・・・。

スケートボードーコンプリートモデルはおよそ3万円。スケート用のシューズは1万ってトコかな?合計は4万ぐらいかな?
その気になればオモチャスケボーから始められるのはいいけれど、上手くなればなる程維持費がかかるのがスケボーの罠。
プロはデッキ(1万円以上)を一ヶ月に数枚は割るんだとか?

・・・というわけでインラインの場合は費用はアクションスポーツ全般で言えば平均的かそれを下回るぐらい。
現物を見て履いてみるとわかります。オモチャラインとは全く別物な事に。

Q.いきなりアグレッシブ買っちゃっていいの?最初はフィットネス買った方がいいんじゃ・・・?
A.あなたが少しでもエアしたりグラインドをやってみたい気持ちがあるのなら、フィットネスよりアグレッシブスケートを買った方がいいです。
後でアグレッシブスケートを・・・・なんて言ってると余計な出費もかかるし、そもそも「後で買う」と言った時点で買わない可能性が増します。
基礎的な練習はアグレッシブでも十分可能です。むしろフィットネスモデルよりスピードが出なく安定してる分、初心者向きと言えるかもしれません。

Q.サイズが・・・US8とか言われてもわかんないよ?
A.ネットショップに変換表とか載ってない?でもあくまでも変換にすぎないので必ずしも「=」ではないみたい。
お国、人種によって足の形は微妙に違うから、同じサイズのブーツでもメーカーによってかなり大きさに違いがあったりする。
詳しくはショップの人に聞くか、ショップ上の情報をよく読むようにしようね。
USサイズはよく使われるので、自分のサイズを覚えておくのがいいね。
それと「US」と「UK」は記号もサイズも紛らわしいので注意!
よく使われる「US」はUSA・・・つまりアメリカ基準。「EU」はユーロ。そんな感じ。

CM 24cm 25cm 26cm 27cm 28cm 29cm
USA US6 US7 US8 US9 US10 US11
EUR EU39 EU40 EU41 EU42 EU43 EU44
UK UK5.5 UK6.5 UK7.5 UK8.5 UK9.5 UK10.5


Q.サイズは普段履いてる靴サイズで大丈夫?
A.念のために普段履き靴サイズより+0.5cmぐらいで注文した方が無難かもね?
ヨーロッパ人と日本人の足型は相性が悪いらしく(欧州人は足幅が狭く、日本人は偏平足気味)、USDやデシは+1cmの方がいいかもしれない。
サイズのフィッテング具合はショップでの情報をよく読んでおいた方がいい。
もし頼んだブーツがとても履けないぐらいに相性が悪いようだったら、返品・交換してもらおう。
ショップによっては交換時の送料をショップ側が負担してくれる所があるよ。

Q.各メーカーの特徴を教えてください
A.えーと、ボクも全てのメーカーを使ったわけではないので、ほとんどがショップやネット上からの受け売りですよ。
それを前提に読んでくださいな。


ローラーブレード
インラインスケートの代名詞。スキーメーカーのノルディカの姉妹ブランド。
最初にインラインを作り出しアグレッシブスケートも最初に作り出した。
インラインの代名詞だけにネットショップの多くで手に入れる事ができ安いのもメリット。
また、ビニールレザーでシェルを包み込むという、スケートデザインの革命をもたらした事でも有名。
近年のモデルは(2017年現在)ハードシェルのスタンダードな形状がメインの模様。
性能というかフィーリングは、まぁ多分可もなく不もなくなバランス型・・・・かな?多分。

K2
古くからソフトブーツにこだわり支持されてきたメーカー・・・・だった。
数年前からすっかりやる気を無くしアグレッシブから自然消滅・・・・
と、見せかけて2008年に名機「ファティ」を復活させたりとやる気があるのか無いのかよくわからないメーカーだ。
国内では消滅に等しいメーカーだが、ごくわずかなモデルが数量限定で入って来る事がある。
なぜかスケートショップサイトでは販売されず、ヤフーショップなどでよく見かけるのも謎だ・・・・。それ故に今あえて履くと目立てるかも?
かつてのソフトブーツを今でも継続というか復刻させて売ってたりする。
K2のソフトブーツはクセが強いがファンも多く慣れれば病み付きになる・・・かも?

サロモン
スケートの性格はローラーブレードに近い。快適な履き心地、スケーティングでのスピードの乗りなどが優れる。
足首が若干固いような気がする。そこが気になる人は改造やインナー交換して使ってる人が多いようだ。
2006年限りで撤退。現在はオークションなどの中古でしか手に入れる事はできないだろう。意外と根強い人気があったり。今でも履いている人がいる程。
ロチェスからサロモンシェルを流用した復刻モデルが出るも、現在国内では在庫切れ。

シャドー
まるでかつての「靴に装着するローラースケート」のようなシューズ脱着式というアグレッシブ初の構造を採用している。
そのユニークな形状からは想像できないほどの高性能。軽くフィット感もよくグラインドもエアも抜群の性能。
フレックスが柔らかいので初心者的には「超オススメ!!」とは言えないが・・・・・
最初のモデルから10年は同じモデルを流用し続けていたがついにモデルチェンジ。Ver.2.0が出る。
が、フレックスが前バージョンより硬くなってしまったため前ユーザーには賛否両論。逆に新バージョンの方が初心者向きかもしれない?
耐久性にやや難あり。そのためストリートのハードユースには厳しいかもしれない?
長らくメーカーが放置気味になり(ブーツ・パーツを生産しない)、ついにブランド崩壊か?と思われていたが、
2019年よりUSDブランドに統合され、ひとつのモデルとしてUSDからシャドゥというブーツとして販売される事になった。
よって今後はUSDから購入する事を奨める。なぜなら旧モデルとではパーツの互換性が失われる可能性があるからだ。

NIMH(ニム)
レイザースから枝分かれした新しいブランド。
レイザースの旧型のシェルに新型のソールを組み合わせ、スタイリッシュなスキン(服)を被せたスタイル。
いわばレイザース版Valoと言った感じか?どちらかと言うとデザイン重視のブランドかもね?

ロチェス
イタリアのインラインメーカー。かつてはK2と人気を2分するほど人気だった。
現在は国内においては失われたメーカーに近い。ごくごくわずかなショップで取り扱っている。
現在のモデルはまるで進化を止めたかのような先祖還りっぷりで、10年も前のモデル「MJ12」のシェルを流用している。
ノスタルジックなフィーリングはそれはそれで結構イケるかも?
上記のサロモンの復刻モデルもあり(あった)。

USD
ドイツのアグレッシブスケート専門メーカー。
とても軽く新時代のインラインスケートと言えるカーボンシェルを採用したモデルと、さらに軽く操作性抜群のシェル・フレーム完全一体型のAEONモデルをメインに展開。
ブーツの斬新さは業界イチとも言える。新しさに投資できる人にオススメかもしれない。
日本人の足形と相性が凄く悪く、かなりのオーバーサイズにしなければきついかもしれない?プラス2cmぐらいで注文した方がいいかもしれないよ?
ただ最近のトップモデルはインナーに熱整形が採用されており、自分の足型にする事ができるのでその点は心配無くなったのかもしれない?(が、やっぱりキツイサイズです)。
上記のシャドーブランドを吸収し、これからはUSDのイチモデルとして販売するようだ。

レイザース
アメリカのスケートメーカー。
バランス重視のフレックス。とても軽く、グラインドのやりやすさに定評がある。
インナー専門ブランド、「JUG」のインナーは非常に履き心地が良い。初心者から上級者まで満足できるブランドだ。
「初めてのブーツで失敗したくない」という人にも奨められるブランドでもある。

DESHI(デシ)
初期モデルはスニーカー的な非常なカジュアルなソフトブーツだったが、近年はカーボンを使った全く新しいタイプにシフト。
実質的にUSDのブランド違いに過ぎないブーツになってしまった。つまり作りとしてはUSDとほぼ同じ。
USD・カーボンシリーズのデザインや微妙な仕様が違うって感じ。好きなデザインを選ぶがよし。

レメディ
デザインがかなり個性的。軽くフレックスの自由度が高い。
ちょっと柔らかすぎるフレックスなので、グラインドには向いてるが足首を痛めやすくエアーには向かないかも?
こちらも好き嫌いが極端に分かれるブーツなので購入にはちと冒険が必要だ。
近年のモデルはフレックスが硬くなったらしく、以前よりは初心者に入りやすくなったようだが、それでも万人に勧めがたいブーツかもしれない。

Valo(ヴァロ)
ロチェスから枝分かれしたブランド。「いかにも」なスニーカーちっくなデザイン。
なぜか非常に古いモデルのシェル(ロチェスのMJ12)を採用しているためか、懐かしいフィーリングのブーツらしい。
性能としては「ソツのないバランス型」らしい。デザイン重視の人に。ぶっちゃけ性能的には旧世代のものです。

SEBA(セバ)
現在j−sk8でのみ?販売されている日本ではかなりレアなアグレッシブ。おそらくレア度ではナンバーワンだろう。
レア、と言ってもホッケーシューズ(アイスでもインラインでも)でメジャーなメーカーであり、その点では安心できるメーカーだろう。
とは言え、性能は未知数でありなんとも言えないブーツだ。
・・・・なんかUSDと似てないっすか!?

Q.いっぱい種類があって何買えばいいかわかりません。ズバリ!どのメーカーがオススメ?
A.ビギナーさんに手放しにオススメできるのは「レイザース」というメーカーかな?
バランスの良さがポイント。ブーツ選びでの一番重要な部分は「足首のフレックス(硬さ・柔らかさ)」。
レイザースは比較的柔らかいフレックスですが、グニャグニャでもないですから、万人向けと言えます。
それでいてグラインドもやりやすく、エアも問題無いレベルのスケートなのです。さらに履き心地も日本人にも合っています。
つまり「偉大なる平均点」。それがレイザースと言えます。車で言えばトヨタみたいな物かもしれません。
バランスが良いわけですから将来ある程度上達して、
他のブーツを履いてみたい・・・と思った際も、「より硬いブーツを」「より柔らかいブーツを」と選択肢ができるわけです。
さらにパーツ供給も安定してますから、パーツが入荷せず困った!という心配も少ないです。

ちなみに「ここのメーカーが気になる・・・でもここも気になる・・・・」とお悩み方は最終的にデザインが好きな方を選べばいいと思います。
お気に入りのブーツで滑ればそれだけで上達できますからね。

Q.逆に「ココだけはやめておけ」ってメーカーはあります?
A.「レメディ」はビギナーさんにはオススメできません。それは足首のフレックスがあまりに柔らかすぎるからです。
足首が出来上がってないビギナーさんだと足首を痛める可能性があります。
さらにスピードも出にくい構造のようですし、ストリート・グラインド以外には向いていないブーツのようです。
ビギナーさんの可能性を狭めるかもしれませんので、いきなりこのメーカーを選ぶのはやめた方が無難かもしれません。

Q.女性なんですが、それ故に小さいサイズのブーツが売ってません。ジュニア用のブーツなら安くてサイズも合うのですが・・・
A.女性でも成人、もしくは高校生以上の方ならばジュニアモデルは個人的にはあまりオススメできません。
理由はふたつあります。まずはジュニアモデルはあくまでも子供用に作られているから。
子供を想定した体重、脚力に合わせて作ってありますので、成人女性には強度・剛性が不足する(フニャフニャ)可能性があります。
もうひとつはパーツ。消耗品であるソールプレート・フレームはジュニアモデル専用である事が多く、交換用のパーツも用意していないショップが多いです。
よってグラインドをガシガシする方はブーツが消耗した際はブーツを新しくするか、あるいは改造して無理矢理使う事になります。
以上の理由からなるべくジュニアモデル以外のモデルをオススメします。
1cm程度の大きさならばおそらく大丈夫でしょうし、それ以上のサイズでも中敷を多めに入れる事によってサイズも合わせる事ができると思います。

Q.高いブーツと安いブーツの差ってあるの?
A.ここでは特価品での価格差ではなく、同じメーカーの「グレードの差」について説明する。
いわゆるプロモデルなどの高級モデルを最上級として見た場合、それ以下のモデルの差別化として・・・
基本的にインナーが違う。低グレードは素材的にやや質が落ちる。履き心地などの快適性がワンランク下がる可能性が出る。
コンプリートモデル(フルセット)ではウィール、ベアリング、フレームなどが安いモデルだったりする。
また、低グレードには旧モデルを使っている場合もある。
一世代前のシェルを使う事によってコストを抑えてあるようだ。
では低グレードはダメなのかと言うとそうでもない。
インナーの質が落ちると言っても極端に悪いものではないし、ウィールやベアリングもまず違いを体感できる程ではないだろう。
旧モデルのシェルを使ったモデルでも、かつてはトップグレードだったもの。
むしろ旧モデルの方が好きだ、とあえて低グレードを選ぶ人もいる。
トップグレードを100の性能とした場合、低グレードは90〜70ぐらいの性能と思えばいいんじゃないだろうか?
ただ「初心者向け」とされる低グレードでも、単に「初期費用が低いから初心者には始めやすい」という理由に過ぎないので、
初心者でもなるべく高いグレードを選ぶのを薦める。
ローラーブレードのダウンタウンシリーズのように、本当に安く売るだけを目的として割り切ったモデルもある。
履き心地が圧倒的に悪く、ソールがなんと交換不能という、長く使いたくても使えない使い捨てモデルもごくごく稀にあったりするので注意しよう。
ちなみにメーカー間の価格差(例:レイザースとUSDの価格差が多い!?など、)は為替変動や生産国、生産コストなど様々の要因があるので原因は一概には言えない。

Q.お金無いです!特価品狙ってるんですけど!?
A.色々ショップサイト見回って特価品を探す、無い場合待つしかない。
新型が出る?などの情報で商品の入れ替え時期を見極めるのもテだが・・・・・
しかし在庫処分の時点で在庫がほとんど無い場合も多い。
つまり特価品が出た時点で限られた極端なサイズ・・・・極端に小さいか大きいかというサイズの物が多く、普通サイズはすでに品切れというパターンが多い。
26〜28cmぐらいのサイズの人はあまり期待しない方がいいかも・・・・。逆に極端な足サイズの人はチャンスが多いとも言える。

Q.ブーツの各用語を教えてください
 
カフ
足首をサポートし、足首のフレックス(硬さ・柔らかさ)を左右する非常に重要なパーツ。
・・・のわりにはモデルチェンジしてもこの部分だけは全く同じ・・・というメーカーも多い(レイザースなど)。
カフボルトが交換可能なブーツはカフを交換する事も可能(ちなみに写真のブーツはカフボルトがリベット止めなので不可)。
もっとも、カフ交換は性能的なカスタマイズというよりは、カラーリング変更をするためのファッション的目的でする人が多い。
最近はカカト側がV字にカットされた形状もある(Vカフと呼ばれる)。
Vカフはカカト側への自由度が増すがその分後ろにコケる可能性も出る。個人的にVカフの必然性はそれほどないと思う・・・・
より足首を使えるようにするため、カフそのものを外して滑っている漢な人もいる。

バックル
足首を締めるためのパーツ。
各メーカーによって様々な形状がある。レイザース・レメディ・USD・デシはほぼ共通の構造。
ベルクロ(マジックテープ)製もある。こちらは通常のバックルより締め付けを強くできないが、
靴のような柔らかいフレックスを得る事ができる。
バックルは転倒の際に削れる事が多いので、破損に備えて予備を持っておくのがおすすめ。

シェル
足の甲からカカトまで覆う部分。
ブーツの核となる部分だ。基本的にこの部分を一新すると「フルモデルチェンジ」した事になる。
ちなみにシャドーにはシェルが存在しない。

インナー
ブーツ内に入っている足全体を柔らかく包み込む綿みたいなモン・・・ってわかってるよね?
単純に履き心地だけを決定付けるパーツと思いきや、ブーツ全体のフレックスやフィーリングまで左右する非常に重要なパーツだ。
快適性はもちろん、ブーツの使い勝手に不満を感じたらインナー交換をしてみるのもテだ。

ソール(ソウル)プレート
ソウルグラインドなどのグラインドする時に削る事になる靴底のパーツ。
ソウル・ロイヤルスポット一体型、ソウル・ロイヤルスポット分割型など、メーカーによって様々な形状・タイプがある。
当然消耗品で、最も交換・購入する事になるパーツだろう。
ソウルをするためのパーツなのか(ソウルプレート)、交換用の靴底パーツなのか(ソールプレート)結構曖昧。

フレーム
ウィールを保持し、グラインドでも使用する消耗品。
メーカーにより様々な形状がある。詳しくは下記の「UFSって何?フレームって何?」で。

ソールプレートの底にもネーミングがある。
ソールの外側(小指側)はポジティブと呼び、
内側(親指側)はネガティブと呼ぶ。
通常、ソウル系のグラインドはポジティブで行なう。
ちなみに写真は左足のブーツだ。

ネガティブは幅が狭く、人間の構造上、この部分でグラインドするのはかなり難しい。
そのため、ネガティブグラインドが出来る人はある種の「変態」扱いされる事も。
もっとも、最近のブーツはネガティブスポットも十分に広く、昔よりずっと楽になった。

ネガティブはスケーターなら誰でも知っているが、ポジティブは忘れがち。
ポジティブの事を「アウトソール」と呼ぶ場合もある。

 
ウィール
要するに「タイヤ」。
車などのホイール(Wheel)からの名だと思われるが、スケボー・インラインではなぜか「ホイール」ではなく「ウィール」と呼ばれている。
材質はタイヤのようなゴムではなく、ウレタン(硬いゴムのような材質)。
見た目こそ皆同じだが、性能はメーカーによって様々。性能ってより「品質」かな?
理想は減らず・よくグリップし・よく回り・壊れない事。色々なメーカー、品を使って理想のウィールを見つけよう。
スペックは「56mm/90A」のように表記される。
「56mm」は直径を意味し、「90A」はウィールの硬さを意味する。
径が大きい程スピードが出る。反面、ウィールが大きいとグラインドでひっかかる可能性が大きくなる。
56mmが標準的サイズで、アグレッシブでは最大で60mm程度。例外はローラーブレード社の特大サイズの72mm。
「90A」の数字は高い程硬くなっていく。硬い程減りにくくなるがその分グリップ力が低下する。
スピードを求める場合、まずはウィールを視野に入れよう。ベアリングはその次だ。

ベアリングスペーサー
一個のウィールに2個のベアリングを装着するわけだけど、その間にサンドイッチ状に挟み込むのがベアリングスペーサー。
これが無いとベアリングが暴れてとんでもない事になる。
シャフトの径によって形状が異なる。

ベアリング
ウィールの軸受けとなる部分。中に鉄のボールが入っていて非常にスムーズに回るようになっている。
ウィール一輪につき、2個のベアリングが必要。8輪分で合計16ケのベアリングが装着されてるってわけ。
オイルタイプグリスタイプの二つのタイプがある。
オイルタイプは粘度の低い(サラサラした)オイルを潤滑油として使っていて、
グリスタイプよりスムーズに回るが、ある程度使うとオイルが抜けてしまう欠点がある。たまにオイルを補給する必要がある。
グリスタイプは粘度の高いグリスを潤滑油として使う事によって長い間ノーメンテナンスで使う事ができるのがメリット。
当然オイルタイプよりは回転性では劣る。ほとんどのスケートにはこのグリスタイプが標準装備されている。
意外とウェブショップではベアリングタイプを書いて無い事が多いので、購入の際は確認した方がいいと思う。
性能は主に「ABEC」(エーベック、と読む)で表される。当然数字が高い程高性能となる・・・・が・・・・
数字が上がれば上がる程性能差が感じられなくなる。ABEC5とABEC7の違いを感じられる人はそんなにいないかも・・・・
実際はABEC5もあれば十分とも言われているようだ。
また、この数字が実際使う際の絶対的性能とも言えないようだ。実はABECという規格は中のボールの精度に過ぎないからだ。
構造や使用しているオイルやグリスによっても違いが出る。つまり実際に使ってみないとわからないって事かな?
ある意味オカルト的なパーツでもある。価格や性能が高ければ本当にスピードが出るのか?的な・・・・
ちなみに工業用のベアリングと同規格(608ZZ)。ホームセンターでも買えない事はないがぼったくり価格なのでやめておこう。
水に弱く、非常に錆びやすい。雨の日や濡れた路面で滑るのはやめよう。それでも滑りたい時はベアリング死亡を覚悟の上で滑るべし。

シャフト
車軸。フレームとウィールを繋ぐパーツ。フレームに付属している。
フレームによって軸の太さが6mm、8mm、2つのタイプがあったりする。
昔は6mmが主流だったが今はほぼ全てのメーカーが8mmを採用している。
古いフレームを購入した場合、6ミリシャフトが付属している場合がある。その場合、パーツを8ミリシャフトと共有できなくなるので注意。
8ミリシャフトを使っているウィールは構造上、専用ツール無しにベアリングを抜くのは難しい。
ベアリングメンテ・ウィール交換のためにツールを買っておくのもいいかもしれない。
専用ツール抜きでベアリングを抜く場合、シャフトを突っ込んでテコの原理でこじって少しずつベアリングを抜き出していこう。
ちなみに6ミリシャフト用の場合はボールペンの先などでベアリングスペーサーを押すと、ベアリングを抜き出す事ができる。


Q.UFSって何?フレームって何?
 
A.UFSとは、フレームの統一規格の事だ(ユニバーサル・フレーム・システム)。
フレームはシェルを支え、ウィールを保持する「土台」のようなものと考えればいい。アグレッシブ用は低く丈夫な構造になっている。
UFS規格に沿った物ならば、どのブーツでも、どのメーカーでも同じフレームを使う事ができる。
アグレッシブブーツにフィットネス用のフレームを付ける事も可能(実際そうやって使ってるフィットネススケーターもいる)。
これによってフレームの自由度が増し、様々な形状のフレームが登場した。
UFSフレームの脱着はフレーム内のビス2本で行なう。緩んでる事もあるので、たまにチェックするようにしよう。
フレームは材質、形状によってグラインドのフィーリングを大きく左右する事になる重要なパーツだ。
それとスピードを求める人にも精度や剛性などフレームの果たす役割は大きい。
大きく分けるとアグレッシブには3つのフレーム・ウィールセッティングがある。

フルフラット
4輪全て同じ大きさのウィールを装着したもの
グリップ力が高くスピードが出る。また小回りもきく。パークに最も適したセッティング。
購入時は左右8輪分のウィールが必要で一見コストが高そうに見えるが、
消耗が少なく長い目で見ればアンチロッカーやフリースタイルより経済的。
欠点は、アンチやフリースタイルに比べてロイヤルなどの横乗りグラインドでウィールが引っ掛かりやすい点。

アンチロッカー中央付近2つのウィールを専用の硬く小さな物にしたもの。当然中央付近2つのウィールは宙に浮く事になる。
中ふたつのウィールは非常に硬く小さな物なので、ロイヤルなどの横乗りグラインドではウィールが引っ掛かる事も少なくなりグラインドしやすくなる。
一見、中央付近のウィールは無意味に見えるが、レールではアンチウィールがガイドラインのような役割をして安定させ、
また起伏の激しい場所でも(パークや階段など)アンチウィールがコロの役目をして転倒を防止してくれる。
最近はベアリングを使わない物、ただのプラスチック製などのより軽量なアンチウィールも登場している。
よりグラインドに特化したフリースタイルフレームが登場した後も、上記のようなメリットもあり現在でも根強い人気がある。
欠点は前後2輪のみのウィールでグリップするためグリップ力が落ちる事。スピードが出ない、小回りがきかない点。
またウィールの消耗も激しい(フルフラットの3〜4倍)。

フリースタイル中央2つのウィールが存在しない専用フレーム。
ウィールそのものが無いので横乗りグラインドがアンチロッカー以上に容易になる。
また、とんでもない太さのレール、大きく面取りされたカーブなど、フルフラットやアンチでは不可能な所でもグラインドできてしまうのが最大の特徴。
さらに2輪分のウィール・ベアリングが無い分軽くなる。
「フルフラット用のフレームでも2つのウィール外せばフリースタイルになるんじゃない?」と言う人もいるが、
フルフラット用フレームをウィール抜きで使うとフレームが折れてしまうと言われている(シャフトを入れておけば折れないと言う人もいる)。
欠点はアンチロッカーと似ていて、グリップ力減とウィールの耐久性。
それと中央のウィールが無いために起伏の激しい所では中央のスポットに凸凹が引っ掛かり、思わぬ所でコケる可能性がある。
特に階段状の所では注意する必要がある。
また、広すぎるグラインドスポットはレールでは不安定になる事も。
確かにグラインドは容易にはなるが、それゆえにビギナーさんがこのフレームで始めてしまうとこのタイプに依存してしまう可能性が出てくる。
それと思わぬ所で引っ掛かってつまづいてしまう仕様は、転び方に慣れていないビギナーさんに危険と言える。
初めからグラインドだけしか興味ないスケーターならばフリースタイルでもいいけど、エアもしたいと考えているのならこのフレームは避けた方がいい。


Q.ブーツオンリーって何?

A.ブーツオンリーとは「ブーツだけのモデル」。
フレーム、ウィール、ベアリングは付属しない、ある意味中級以上向けのモデルだ。もちろんそのままでは滑る事はできない。
すでにフレーム等を持っている人、フレーム・ウィールを自分で自由に選びたい人のためのブーツだ。
当然フルセットモデルよりは安いが、フレーム・ウィール・ベアリングそれぞれを別で買うとフルセットモデルより高く付く
結果、決して安いとは言えないのがブーツオンリーなのだ。
特にビギナーさんは「安い!」と間違えて買わないようにしよう
もちろん、ビギナーさんでもそれをわかった上で購入するのなら有効な手段と言える。
特価品のブーツオンリー、特価品のフレーム・ウィール・ベアリングを狙えばフルセットモデルより安く買う事もできるかも?
モデルによってはブーツオンリーでしかリリースされてないものもある。
どうしてもそのモデルが欲しいのなら単体で買うしかないが、
その際初めてのブーツとの旨を伝えてコンプリートを望めば、ショップ側がフルセット化しつつ負けてくれるかも・・・しれない?


Q.なるべくブーツを永く使いたいです。メンテナンスとか必要ですか?
A.スケートで一番消耗するのはウィールと言えます。
ウィールをいつも同じ箇所にセットしたままだと、方減りし寿命が短くなってしまいます。
ウィールは主につま先側の内側(親指側)が減りやすいので、たまにウィールを入れ替えてウィールの削れを均等にする必要があります。
それを「ウィールのローテーション」と言います。

まずはシャフトを抜き、ウィールを抜きます。その際、ウィールは元々付いていた箇所から離れないようにその場に置くようにしましょう。
そしてウィールの裏表をコインをひっくり返すように逆にします。
さらにつま先から2輪のウィールをカカト側のウィール2輪と入れ替えます。たまに右足と左足のウィールも交換するのもおすすめです。
アンチやフリースタイルセッティングの人は前後のウィールを入れ替えるといいでしょう。
それとウィール交換の際にベアリングに付着した埃や泥を布やティッシュで拭き取っておくのがいいでしょう。

フレームもたまに左右と入れ替えたり、前後を反対にするのがいいでしょう。
フレームを長い間同じ方向にしてしまうと、レギュラースポットが一方向に削れてしまい、結果フレームの寿命が少なくなってしまいます。


Q.プロテクターって必要ですか?
A.装着派とノープロテクター派がいるようです。
装着派の考えは失敗を恐れずガンガンぶつけてガンガン挑戦するタイプ。
ノープロテクター派はプロテクターに動きを妨げられない分、危険を「かわして」回避する考えのようです。
ドラクエで例えるのなら戦士タイプ、武道家タイプみたいなものでしょうか?
「上手い人は必要ない」と思われがちですが、プロ・元プロの方にも装着派はいるようです。
個人的にはプロテクターは装着した方がいいと思います。
プロテクター無しで大ダメージを受けた際、最悪1ヶ月以上滑れなくなる事もありますし、痛みを恐れてまともに飛び込めなくなる可能性もあります。
さらに怪我した場合、失敗した技がトラウマ化してその技そのものが恐怖になってしまう事もあります。
ノープロテクターはメリットよりもデメリットの方が大きいと思われます・・・・
ちなみにボクは服の下に装着してます。
ヘルメットは安全上はもちろんの事、パークでは着用のルールがあったりする。最悪、ヘルメット無しでは滑れないパークもあるので注意。


Q.スケートバッグがほしいんですけど?どんなの買えばいい?ってか一般のバッグでもOK?
実はインラインスケートを収納するのに適したバッグは中々無いです。全く入らないか、逆にガバガバでスケートがバッグ内で遊びまくったり・・・・
正直スケートショップで販売されてるスケート専用バッグにするのが無難です。・・・高いですが。しかも近年(2015年)はショップもあまりバッグを入荷してくれません。
スケートショップで販売してない場合は、スキーやスノーボードのブーツバッグが丁度良いかも?
目検討で選ぶとまず外します(入らないことが多い)。スケートは見た目以上に大きかったりするのです。
一般のバッグを選ぶ際はスケートをあらかじめメジャー等で測ってメモを取っておきましょう。一般のバッグは大型のボストンバッグにしてくのが無難かも?
また、スケート専用バッグにしても、自分のライフスタイルによって選ぶべき種類を検討する必要があります。
スケートを中に入れるタイプはスケートやヘルメット・プロテクターなどを入れると着替えや交換パーツなどを入れる余地がほとんど無かったりします。
中に入れるタイプは着替えなどは他のバッグを併用して持ち運ぶ事になります。かさばる反面、スケートが見えないのと着替えなどの荷物が汚れにくいメリットがあります。
収納物を沢山入れつつ、一つのバッグで全て運びたい、という人はスケート外付けタイプのバッグを選ぶ事になります。あるいはかなり大型のボストンバッグとか・・・・
外付けタイプはスケートの両サイドにベルトなどで固定します。一つのバッグで全てを運べる分、重く大型になります。
スケートの運搬は電車で移動する人、車で移動する人、車で移動するがパーク・スケートスポットまである程度距離がある、など交通事情などを考えてバッグを選ぶ必要があると思います。


Q.なんか古そうなブーツを貰ったりオークションで買ったりしたんですが、大丈夫ですか?
A.ブーツとしての機能は2000年ぐらいですでに固まっており、その頃までのブーツならば「機能的には」問題無いです。っていうか遜色無かったりします。
特に2005年以降のブーツならば今のブーツと「性能的には」全く差が無いと考えてもいいと思います。
悪く言えばその頃ですでにブーツの進化らしい進化は止まったと言えます。
しかし2000年より前、となるとさすがにメーカーによっては厳しい物もあります(十分使えるものもありますが)。
特にローラーブレードのアグレッシブ創成期のモデルは厳しすぎます。
トゥルーパーやチョコレートというモデルは(特にトゥルーパー!)は現代のモデルと比べるとあまりにハンデが大きすぎるので最悪上達の妨げになります。
それとすでにインラインスケートから撤退した「オキシゲン(OXYGEN)」というメーカーはソールの構造がアレなのでやめときましょう。
「古そうなブーツがいつ作られたのか、どんなモデルなのかわからない?」そんな人は形状で判断しましょう。ソール(靴底)が平べったく広いのかが判断基準となります。
しかし問題となるのが「パーツ供給が止まっている」モデルがある事です。ソールプレートやフレームなどの消耗品が無い、装着できない、などの問題が出ます。
現存しているメーカーでも、デシ・K2などのメーカーは旧モデルのパーツは無いと思った方がよいでしょう。
最後の手段として「改造して他メーカーのパーツを付ける」という方法がありますが、それとて現代のブーツの構造を知らないと改造のしようが無いと思いますし・・・
よって、古いブーツは「スケートを始めるにあたってなるべく安く投資したい」人が「ブーツが消耗したら使い捨てる」ぐらいの割り切りが必要、と考えてください。
つまり長く使うのは難しい、とお考えください。新しいブーツを買うまでの時間稼ぎ・繋ぎみたいなものです。
ちなみに現代のブーツも持っている、工作が得意、古いブーツを「今あえて使いたい」という人も古いブーツを手に入れたりもします。が、それはスケート中級者以上のお話。


Q.他に必要なものとか買っておいた方がいい物とかありますか?
A.これから始める人にあれこれ必要書くと敷居が高くなってしまうので、まぁ「とにかくブーツ買ってとりあえず滑ってみろ」と言いたいですが、
もし余裕ができてきたらケガした事を考えて絆創膏や冷却スプレーってトコでしょうか?
さらに余裕ができたら消耗品の予備でしょうか?バックルやウィール、できればフレームの予備がほしいところです。
と、言ってもわざわざ新しい物を予備に買っておく、というのではなく、ウィールが小さくなってきたので買い替えた、バックルも壊れそうなので買っておいた、
その交換して古くなったパーツを予備として何個か持ち歩く程度で十分です。それでも有ると無いとでは全然違います。
遠出の先でウィールが壊れた、なんて事になると泣くに泣けませんからね。


Q.詳しいスケート道具の用語教えてください!
A.あー、難しいの苦手なのでサラっとな。
上での解説は「覚えておきたい基礎知識」という事で、ここではそれ以外の「それ程重要でもないサブ知識」的な用語解説って事で。
スケートアイテム以外の用語は初心者のための基礎用語で解説してるのでそっちへどうぞ!!

インソール
インナー内の底に敷いてある中敷。
例えば26.5cmと27cmのインナーがあった場合、インナーは同じでインソールの厚さでサイズ調節してある場合がある。
インナーによっては薄いインソールがもう一枚入ってる事があるので、「サイズが小さくてキツイ!」という場合インソールを確認してみればいい。
薄インソールがあった場合、それを抜くと丁度良いサイズになる事も。逆にブカブカって人はインソールを重ねて調整すれば良い。
市販品でカスタムできたり、快適志向の高品位インソールもあるので、それを入れてよりフィッティングの良いブーツにするのもいいぞ?
軽視されがちだがインソールも結構重要だったりする。

ウレタン
石油系樹脂?インナーのスポンジ状の部分やウィールのゴムのような箇所を指す。
「ウレタン」と一口に言っても全く違う材質もあるようなので(インナーもウィールも全く違うものだし)ひと括りにできないようだ。

エッジ
アイススケートの刃、そこの角の部分を指す。そこで氷を捉えて進む。
インラインにおいてはエッジは存在しないわけだが、イメージ的に近い事から「エッジ」と言う場合もある。
スケーティングする際、内側のウィールに地面が当たるわけだが、つまりそこが「エッジ」のイメージ。
足の内側が「インエッジ」外側が「アウトエッジ」と言う。

Mネジ
ミリ規格のネジ。つまり我々がよく使う「普通のネジ」を指す。
UFSやシャフトに使われてるネジはM6。つまり直径が6ミリのネジだ。
強度と太さのバランスが良いのだろう、スノーボードのバインディング取り付けなど、よく使われているサイズだ。
バックル取り付けなどはM4・・・・4ミリのネジが使われる事が多い。
インラインに関しては基本6ミリ、細い部分は4ミリが使われてると思えばよい。
パーツ紛失など、ビス関係がすぐに必要になった際、ホームセンターなどでも買う事もできる。
間違って木ネジ(ネジ山の間隔が広い)を買わないように注意しよう。

カーボン
炭素繊維と呼ばれる炭素を元に構成される樹脂。
普通のプラスチックより丈夫な分、薄く軽くできる。製造に手間がかかるのかまだまだ高価な素材。
一部の上級グレードのスケートにも使われている。
だが従来の樹脂(プラスチック)と比べ、カーボンという材質はまだ熟成されてるとは言いがたく、
期待ほど効果あるものではなかった(プラスチックと大差なかった)・・・と思う人もいるかも?

カイザー(KIZER)
ドイツのパワースライド社のフレームブランド。
ドイツという事でUSDなどのヨーロッパ発のスケートに標準装備されてる事が多い。
材質的にかなり硬い素材を使っているのでグラインドの滑りがよく速い。
グラウンドコントール社と人気を二分するフレームブランドの代名詞の一つ。

カスタム
改造する事。個人で改造する場合を指す事がほとんどだが、ショップでも改造を請け負ってる場合もある。
例えば固めのフレックスのブーツを要所要所を切って柔らかくする「ソフトブーツカスタム」など。

グラウンドコントール(GROUND CONTROL)
レイザース・レメディの関連会社?のフレーム専門ブランド。
それだけにレイザース・レメディに標準装備されてる事が多く、
レイザース・レメディユーザーがグラウンドコントロールをずっと使い続ける人が多い。
材質的にはライバルのカイザー程硬くなく、グラインドの滑りや耐久性はカイザーより劣る場合が多いようだ。
だが硬すぎない材質はグラインドの滑りに違和感がなく、使いやすい・馴染みやすいと好むユーザーも多い。
言わば剛のカイザー、柔のグラウンドコントロールと言ったところか?
通称グラコン・GCとも呼ばれている。

グラインドスポット
主にレギュラーやロイヤル、フルトークなどの横乗りグラインドの時グラインド対象面とスケートが当たる部分の事を指す。
フレームの真ん中、スケートシェルの真ん中の辺りなどがグラインドスポットという事になる。
レギュラースポット、ロイヤルスポットと呼ばれる場合もあり。

グラインドプレート
昔存在したアイテム。現在ではまずお目にかかる事はないアイテムだ。
フレームの中央付近、つまりグラインドスポットに被せるようにシャフトごと締めて使うプレート。
昔のスケートは今のUFSフレームのように簡単に交換できるわけでもなく、
メーカーによってはフレームが削り終えると捨てるしかない、という厳しいものもあった。また、グラインドスポットも今よりずっと狭かった。
そのため、少しでもフレームの寿命を延ばすため、ウィールが当たって詰まらないようにするため、グラインドプレートを付けていた。
現在はフレームも規格化され簡単に交換できるようになり、ネガティブトリックも重視されるようになってきたため、グラインドプレートはその役目を終えたと言える。
それでもわりと最近のフレーム(カイザー・フルード3)までグラインドプレート装着を考慮して長めのシャフトを付属してくれるメーカーもあった。

コア
ウィールの中心に近いプラスチックの部分を指す。
自動車や自転車も外側のタイヤ、内側のホイールがあるように、ウィールも同様に柔らかいウレタンの外周に硬いプラスチックのコアがあるってわけ。
実はここは非常に重要な部分で、ウレタンとの密着度、精度など、スピードや耐久性に大きく関係する。質の悪いウィールはウレタンとコアが剥がれて壊れる事も。
高価なウィールはここにこだわってたりする。

コンプリートモデル
スケート本体、フレーム、ウィールベアリング、全てセットになったスケート。
要は買ってすぐに滑れるスケート。
フレーム・ウィール等が別売りの「ブーツオンリー」の対義語みたいなものだ。

サスペンションフレーム
フレーム内にサスペンションを備え、着地のショックを吸収する機能があるフレーム。
サスペンション、と言っても車のようにバネが入っているわけではなく(アグレッシブフレームは)、ショックを吸収するブッシュ・・・つまりゴムが入っている。
着地時のショック吸収はもちろん、ウィールが微妙に上下するためウィールが地面に吸い付くようになり、普通のフレームより加速しやすい。
よってスピードを求めるスケーターにも重宝されていた。
体の負担が少ない・スピードが出る、というメリットもあるが、重くなる・スケートからの反応が遅れる・壊れやすい、といったデメリットもある。
「フィズクス」というメーカーで作っていたが倒産。現在は新品での入手は不可能と言える。
カイザーからもフリースタイル(2輪)仕様で発売されてたが、現在は絶版のようだ。

JUG(ジャグ)
レイザース・レメディの姉妹ブランド。インナーを専門に製造している。
非常に履き心地が良く、当たりが痛い・靴擦れがするなどというネガティブな要素とは無縁の高品位インナーだ(相性はあるだろうが)。
ぶっちゃけこのインナーがダメな人はどのメーカーのインナーも厳しいのではないだろうか?
レイザースのプロモデルなどに採用される事が多い。

シグネチャーモデル
プロが使っているブーツと同等のブーツ。つまりプロモデル。プロ使用のブーツ、という事で高品位だ。
最近は「プロモデル」と呼ばれる事の方が多く、あまりこの呼び方をする人は少なくなった。

シューレース
靴紐の事。スケート用の靴は長く丈夫なものが求められるため、市販品だと中々良いものが見つからなかったりする。

ショックアブソーバー
インナーのカカト、あるいはシェル内部のカカト部分に入っている、ジェル状・ウレタンなどでできたショックを吸収するパーツ。
前傾姿勢を取らせるために高めのアブソーバーが入っている事もある。
前傾姿勢をもっと強くしたい、あるいは低くしたい、という場合はアブソーバーの高さで調節するとよい。

スイスボーンズ
その名の通りスイスで作られているベアリングメーカー。スイスは高品位ベアリングを作る事で有名な国らしい。
スイスボーンズはスケート用ベアリングで非常に高い評価を得ている定番メーカーだ。
ボールにセラミックを使用した超高品位タイプもあれば(8ヶ1万以上)、鉄ボールの通常タイプまで色々バリエーションがあるものの、
どのモデルも「世界が変わる」と言われる程回転性が上がるとか?

スキン
直訳すれば「皮」か?ローラーブレードの旧モデル、レメディ、VALO、ニムなどのメーカーが採用。
インラインスケートにおいてはスケートシェルに皮や布のような「服」を被せファッショナブルなデザインにするスケートを指す。
皮・布のような質感が得られるため、無骨なプラスチックよりずっとカジュアルな印象を与える事ができる。
また、長い使用でボロボロになっても、スキンを交換すれば新品同様の見た目を手にいれる事ができる。
しかし逆に言えばスキンそのものは滑りに影響をほとんど与えずむしろ重量・コストが増す「無駄」な部分と言えるし、
傷付き穴などが開いた場合ハードシェルより微妙な印象を与えるとも言える。ちなみにスキンの別売りはあまり出なかったりもする。
ここはデザインを重視するか機能を重視するかで好みが分かれるかもしれない。すなわちデザインを重視する人のための機能だ。

ストラップ
止め具全般の事を指す。

スニーカータン
足のフィット感を上げるためのパーツ。
10×5cm、厚さ2cmぐらいのサイズで、インナーを切り取ったかのようなものを想像すればよい。
それをシェルとインナーの間の甲の部分に挟みこんでそのまま紐で締めて使う。
そうする事でインナーのフィット感を上げカカトの浮きなどを防止する事ができる。
最初は個人の改造だったが(布を縫って綿を詰めたり、インナーを切り取ったり)メーカーも標準装備として付属させた事もある。
現在は昔ほどこのカスタムを行う人は少なくなったが、今でもメーカーからこのパーツをリリースされる時もある(カイザーなど)。

セネット
アグレッシブインライン創世記近くから存在する古いパーツメーカー。
現在のようにパーツの多くが規格化される前から、便利なパーツをリリースし続けこのメーカーが無ければ困る程重要度が高いメーカーだった。
かつては日本でもフレーム・バックパックなど様々なパーツが入手できたが、現在はもっぱらウィール専門メーカーのイメージが高い。

セミソフト
ハードブーツとソフトブーツのハイブリッド的な構造を持つブーツ。
一部にソフト素材(布・皮やウレタンなど)を使う事によって、
ハードブーツの耐久性・剛性を持ちつつもソフトブーツのような自然で柔らかいフレックスを得られる理想的な構造・・・・らしい。
が、実際はほとんどハードブーツじゃね?的な構造のものや、どこからどこまでをセミソフトと呼ぶか微妙な所もあり、意外と曖昧なカテゴリーだったりする。

ソフトブーツ
シェルの大部分がウレタン・皮・布などのソフト素材を使って作られたブーツ。
柔らかいフレックスで、ソフト素材のため自然で足に馴染みやすく長く使う程自分のクセに合ったブーツになっていく。
「柔らかすぎる」と好みが分かれるブーツではあるが、慣れると「これ以外は使えなくなる」程病み付きになるらしい。
昔はソフトブーツの代名詞にK2と呼ばれるブーツがあったが、今でも古いモデルを愛用しているスケーターがいる程だ。
現在(2013年)純粋なソフトブーツと呼べるブーツは・・・・ほとんど無いかな?

タン
インナーのスネの部分に当たる箇所。
フレックス(柔らかさ・硬さ)に大きな影響を与える。

チームモデル
「プロモデル」の特別なスケートに対し、いわゆる「量産型」に当たる普及モデル。
故にややお手ごろな価格でその分プロモデルよりグレードが低かったりする。デザインも地味目なものが多い(渋いとも言う)。
が、まれにメーカーお抱えプロスケーター全般に配るためにか?プロモデルと遜色ないチームモデルもあったりする。

トリプルエイト
「8」の数字を放射線状に3つ広げたような独特なメーカーロゴが特徴的なアクションスポーツ専用プロテクターのメーカー。
品質が高く比較的丈夫なのでプロテクターの定番ブランドでもある。

ハードブーツ
シェル・カフがプラスチック樹脂で作られたいわゆる「普通のブーツ」だ。
その呼び名から「フレックスが硬いのではないか」と思う人もいるだろうが、ソフトブーツより柔らかいブーツもあったりして、
結局のところソフトブーツだろうがハードブーツだろうが、フレックスはメーカーのコンセプト・設計次第だって事になる。
ソフトブーツ・セミソフトブーツなどソフト素材のブーツもあるが、ハードブーツは壊れにくく汎用性が高いので安心できる構造とも言える。

フィットネス
いわゆる「普通のインラインスケート」。アグレッシブブーツと比べるとウィール(タイヤ)が大きく重心が高い。
スピードレースを最重視したスピードタイプ、ジョギングなどに近い普通にスケーティングを楽しむフィットネス、パイロンをスラロームし技を競うスラロームなど色々カテゴリーはあるが、
これらの物はアグレッシブ以外の「普通の」ブーツを指すものとして「フィットネス」とひとくくりにされる事が多い。

50/50
ヨーロッパのパーツメーカー。メーカーとしてはかなり古参の部類に入る。
メーカー名の由来は上記の「グラインドプレート」から来たもの。
プラスチックとアルミの複合素材を使った珍しいもので(50/50の名はここから)、グラインドの扱いやすさと耐久性を備えたグラインドプレートだった。
グラインドプレートが過去になった今はフレームでこの構造を続けている。
アルミの骨とプラスチックの外装を持つフレームは、高い剛性感とスムーズなグラインドを両立した面白いフレームだ。

ヒールタイトナー
カカトの浮きを防止するストラップ等の物を指す。
主に足首の可動部辺りをストラップで締め付ける。一部のソフトブーツやローラーブレードのスケートで採用している。

プロモデル
プロの名を冠した上級グレードのスケート。解釈は主に二つある。
一つはプロが開発に関わり新機軸を組み込んだ最新で最高のハイパフォーマンスモデル。
もう一つはプロが要望したデザイン・仕様をメーカーが応えたデザイン重視のもの。あるいはプロのクセに合わせたクセの強い特別仕様のもの。
いずれも最高グレードのスケートであり、嫌な言い方をすればプロの名をネームバリューにした「名前で釣ってる」商品とも言える。

フレックス
ブーツ足首の可動域の広さ、硬さ・柔らかさを指す。
前後にのみ柔らかい物、左右にも柔らかい物、メーカーのコンセプトによってブーツのフレックスは様々。
足首が柔らかいとより靴に近い感覚になり、グラインドで有利になる。
エアなどでもRの突入時に体を柔らかく使う事ができ、姿勢を上手く保つ事ができたりする。
上級者になる程柔らかいフレックスを好む傾向にあるようだ。が、必ずしも上級者が柔らかいブーツを好むというわけでもなく、硬いブーツを選ぶスケーターもいる。
反面、柔らかすぎると当然足首への負担が大きくなり、最悪疲労骨折などの怪我を負う可能性も出てくる。
よって、スケーターの足になってないビギナーはいきなり柔らかいブーツを買うのはあまりオススメできない。
ただ「ブーツが硬い=怪我しにくい」と言うわけでもなく、足首が硬い分膝でカバーをしようとし、膝を怪我してしまう場合もある。
自分に合ったフレックスを探し出す事が重要だ

ヘタる
インナーやプロテクターなど、ウレタン(スポンジ)状の材質が長い使用によって弾力が無くなったり、薄くなった状態。
当然新品時より性能が落ちているので寿命、あるいは寿命が近い状態と言える。

ベルクロ
主にマジックテープの事を指す。
ヒールタイトナーなどの補助バックルとして使われる事が多いが、まれに足首の締め付けにも使うメーカーもある。
プラスチックのバックルより当たりが柔らかいので自然な締め付けができる。反面、あまり強く締める事ができない。

ラチェット
バックルに引っ掛けて留めるギザギザの部分。
長く使ってるうちにギザギザが減ったり削れたりするので定期的な交換が必要かもしれない。

リベット
太く軟らかい釘のようなものを穴に打ち込み、その先を潰して固定するアイテム。ネジの代わりに使われる事が多い。
ベルトの穴や靴の紐通しの所なんかもリベットだ。スケートにおいてはカフとシェルを繋ぐ部分などに使われる他、小さな部分に使われる事も多い。
ネジを使わずに物を固定できるので比較的コストを低く抑えられるが、ネジ程強度が強くなく、壊れたら専用の道具無しに修理する事ができないのが欠点。
リベット止めのパーツはカスタムやパーツ交換で少々やっかいだったりする。

ローラースケート
ウィール(タイヤ)が一直線に並ぶインラインとは違い、スケボーのように前後2輪ずつウィールが付いているスケート。歴史としてはインラインより古いかな?
インラインスケートより安定感はあるものの、スケーティングやスピードを付けるのはインラインよりやりにくいと言える。
インラインスケートの普及により、「地上のアイススケート」の座は奪われてしまったが、
今でもオールドスクール(懐古主義的?)派なローラーダンス、フィギュアスケートのオフトレ用など使い続けている人もいる。
むしろインラインスケートのマイナー化により、素人はインラインスケートを「ローラースケート」と呼ぶ者さえいる程だ。

ロッカー
ウィールの中央付近のウィール(第2、3ウィール)2個を前後輪より大きい物を使うセッティング。
前後輪のウィールは宙に浮く事になる。中央2つのウィールのみを設置させる事により、小回りがきくようになる。
つまり「アンチロッカー」と全く逆のセッティング。
小回りを必要とするホッケー選手が使うウィールセッティングであり、アグレッシブスケーターは使う必要が無いばかりかデメリットにしかならない。

ワックス
グラインドの下準備に必要なロウソク。
これを塗って滑りをよくする。誰も使っていないレール(ハンドレールなど)やコンクリートには必須アイテムだ。
スケートショップにも売っているが(300〜600円)100均のアロマキャンドルでも使用に問題はない。
パークではワックスを禁止、あるいは塗りすぎダメなどのルールがあったりするので、ご利用は計画的に。


・・・とりあえずブーツについての基礎知識はこんな所カナー?それでもわからない事があったら掲示板で聞いてくださいな。

inserted by FC2 system